電気主任技術者の常駐が必要な現場は?

悩む人
電気主任技術者の常駐が必要な現場ってどんなところなの?
こんな悩みを解決します。
筆者
常駐が必要な現場は意外とわかってない人が多いと思いますので、説明していきます!

そもそも常駐って何?

常駐というのは、常に受電設備にいてすぐに対応できるようにしておくことです。

常にと言っても泊まりなどするわけではなく、大体の目安で週40時間程度とされています。

しかしながら、お盆休みなどは普通に休むことが可能です。

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電気主任の雇用種別

主任技術者の概要は表のように分けられます。

大きく「自社選任」と「外部委託」に分けられ、自社選任はさらに3つに分けられます[1]

選任の形態を示した表が次のようになります。

筆者
それぞれについて詳しく説明していきましょう!
選任形態 自社選任 外部委託
選任 統括 兼任
選任対象 電気主任技術者 電気主任技術者 電気主任技術者 電気主任技術者+実務経験
対応できる設備の規模 出力等の制限なし 170,000V未満の
・太陽電池発電設備
・風力発電設備
・水力発電設備
高圧以下の設備
・太陽電池設備は
5,000kW未満
・それ以外の設備は2,000kW未満
(特別高圧に常駐する場合、
1つが可)
高圧以下の設備
・太陽電池発電設備は5,000kW未満
・それ以外の発電設備は2,000kW未満
常駐/非常駐 常駐 非常駐
(統括事業場に常駐)
非常駐 非常駐
事業場数 1か所 6か所 6か所
(専任1+兼任5)
換算値が33点未満の範囲で
複数設備の管理が可能
備考 設置者以外の従業員の選任が可能
(労働者派遣契約または業務委託契約が必要)
保安組織の構築が必要 国によって点検頻度が定められている 国によって点検頻度が定められている

外部委託

いわゆる管理技術者と言われる人たちで、電気主任技術者の資格を持つ人が3〜5年の実務経験を積むとなることができます。

管理技術者が管理できるのは、高圧(交流で600Vを超え7000V以下の電圧)までで、さらに、太陽電池発電設備は5000kW未満、その他の発電設備は2000kW未満までです。

外部委託で選任できる現場は、事業場の規模によってそれぞれ点数が決められており、その点数が33点未満まで受け持つことができます。

例えば、高圧で設備容量が350kVA以上550kVA未満であれば1点となります。この点数は漏電監視装置を付けると圧縮できるなどいろいろなルールがありますが、33点未満になるように調整をして保安管理を行います。

詳しくは、以下の資料をご覧ください↓

保安管理業務外部委託承認制度説明資料

自社選任

自社選任は3つに分けられ、「兼任」、「統括」、「専任」があります。

自社選任はその名の通り、外部委託とは違い会社にいて高圧設備を管理することを言います。しかし、自社といっても必ずしも自社で雇用しなければならなかったりとややこしいです。

それぞれ説明していきますので、自社選任について理解を深めてください。

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兼任

兼任の範囲は、基本的には外部委託と同じで、管理できるのは、高圧までで、さらに、太陽電池発電設備は5000kW未満、その他の発電設備は2000kW未満までです。

専任で常駐している人が他の事業場も受け持つ際に「兼任」となります。

兼任の場合は「専任1+兼任6」というように持てる件数に上限があります。

統括

170000V未満の太陽電池発電設備、風力発電設備、水力発電設備の保安監督ができます。

統括事業場に常勤していれば、常駐の必要はありません。

専任

専任できるのは1事業場のみです。この他に兼任であれば6事業場まで持つことができます。

専任は基本的に常駐が必要で、自社の従業員または業務委託契約か労働者派遣契約を結んだ契約社員の保安監督が必要です。

さいごに

まとめると、常駐が必要になるのは2万ボルト以上の特別高圧を扱う事業場です。

ただし、特別高圧であっても電圧範囲が2万〜5万ボルト未満であれば第3種電気主任技術者が専任することが可能です。

参考文献

[1]主任技術者制度に係る見直しについて、経済産業省(2023/10/3)

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